今日は非球面レンズについて。
2023年03月11日
こんにちは。
今日はレンズのお話を。
これまでメガネを購入された方でしたら、購入の際のレンズの説明を受けられる際に、レンズ設計の違いとして『球面レンズ』『非球面レンズ』『両面非球面レンズ』などと聞いたことがあるのではないかと思います。
レンズメーカーさんによって他に『内面非球面レンズ』や『オーダーメイド両面(もしくは内面)非球面レンズ』などもあります。
レンズ設計が良くなるに連れて、レンズ周辺部までより見やすく歪みにくくなります。比例してお値段も高くなります。
但し、これもその方の度数や使用するフレームによってベストな設計がありますので、必ずしも値段の高いものがその方にとってのベストな選択という訳ではありません。
メガネのセンリでは良心的にご提案させていただいておりますのでご安心くださいませ。
さて。
そもそも『非球面レンズ』とは何か。
それを理解するためには、まず『球面レンズ』を理解する必要があります。
昔からある『球面レンズ』はレンズの表裏(外面内面)共に曲率半径(カーブ)が一定…そのカーブを繋げると円になる状態の設計。

…その為『球面レンズ』は設計上、レンズ中心部と周辺部で度数差そして収差があるため、ボヤけ、そして揺れ・歪みが出てしまいます。
そこで登場したのが『非球面レンズ』
レンズ外面の曲率半径(カーブ)を周辺部に行くにつれて浅くフラットにしていくことで度数の誤差を少なく補正し収差を抑えています。ボヤけ・揺れ・歪みを抑えているわけです。


但し非球面で補正できるのはひとつのカーブに対してだけ。ここがポイント。
ですので、乱視のない度数では360°全方位有効で、とてもコスパも良く最適なレンズだと言えます。(乱視があっても弱度の方には比較的有効かと…)
じゃあ、乱視が強かったり、近視・遠視でも度数が強度であったり、度数に左右差があったり…
そんな方によりオススメなのが『両面非球面レンズ』です。特に乱視の方…
乱視のあるレンズは簡単にいうと縦と横で度数が違う訳ですが、乱視のレンズの構造はレンズ内面の縦と横のカーブに差をつけることで作り出しています。
乱視が強くなるほど内面の縦と横のカーブの差が大きくなります。
通常の非球面(前面だけが非球面)ではひとつの方向しか補正出来ません。
そこで、外面と内面の両面を非球面にすることによって縦と横2つのカーブの両方を補正することによって、より快適はレンズとなる訳です。


ただここでは終わりません。
何故なら、乱視と言うのは縦と横で度数の違う度数なのですが、斜め方向も度数が違うのです。更にいえばカーブが違うのです。
例えばS -5.00 C -2.00 A 90°の場合
縦方向(90°)は-5.00Dの近視
横方向(180°)は-7.00Dの近視という目の状態で
この差-2.00Dを乱視の度数と言うのですが…
じゃあ丁度斜めにあたる45°(135°)方向はどんな度数か…
スコア表示するとこんな感じ

(手書きで汚くてすいません^_^;)
-5.00Dと-7.00Dの中間の-6.00Dとなる訳です。
更に言えば
5°10°15°20°30°…60°70°75°80°85°…
それぞれに細かく度数も異なり、細かくカーブも異なる訳です。
これまでご説明してきた非球面レンズも両面非球面レンズも良いレンズなのですが、【ひとつの非球面でひとつのカーブに対して】ですので、しっかり補正できてる方向は非球面なら1方向、両面非球面なら2方向でしかないのです。
乱視の度数が弱ければカーブの差も少ないですが、強くなる程差が大きくなり、斜め方向の見え方の質が落ちてしまいます。
そこで。
360°(実際には180°全方位)あらゆる度数あらゆるカーブに対し補正が可能なフリーフォーム(コンピュータ制御でのレンズ設計とレンズ切削)設計の『完全オーダーメイド非球面レンズ』が有効となるのです。
当店だとNikonの『シーマックス』carl zeissの『スマートライフ』という単焦点レンズです。
ハイエンドなレンズですのでお値段もしますが、その分見え心地は抜群です。
その方の度数によって効果が大きいと判断した場合はオススメさせていただいております。


もちろんご予算もあおりだと思いますので、その中で、お客さまが日常生活の中で快適にご使用いただける『良いレンズ、良いフレーム、良いメガネ』をご一緒に探すお手伝いが出来ればと考えております。
長くなりましたが今日はレンズの設計についてお話しました。それでは良い週末をお過ごしください( ´ ▽ ` )ノ
《ウエノ》
今日はレンズのお話を。
これまでメガネを購入された方でしたら、購入の際のレンズの説明を受けられる際に、レンズ設計の違いとして『球面レンズ』『非球面レンズ』『両面非球面レンズ』などと聞いたことがあるのではないかと思います。
レンズメーカーさんによって他に『内面非球面レンズ』や『オーダーメイド両面(もしくは内面)非球面レンズ』などもあります。
レンズ設計が良くなるに連れて、レンズ周辺部までより見やすく歪みにくくなります。比例してお値段も高くなります。
但し、これもその方の度数や使用するフレームによってベストな設計がありますので、必ずしも値段の高いものがその方にとってのベストな選択という訳ではありません。
メガネのセンリでは良心的にご提案させていただいておりますのでご安心くださいませ。
さて。
そもそも『非球面レンズ』とは何か。
それを理解するためには、まず『球面レンズ』を理解する必要があります。
昔からある『球面レンズ』はレンズの表裏(外面内面)共に曲率半径(カーブ)が一定…そのカーブを繋げると円になる状態の設計。

…その為『球面レンズ』は設計上、レンズ中心部と周辺部で度数差そして収差があるため、ボヤけ、そして揺れ・歪みが出てしまいます。
そこで登場したのが『非球面レンズ』
レンズ外面の曲率半径(カーブ)を周辺部に行くにつれて浅くフラットにしていくことで度数の誤差を少なく補正し収差を抑えています。ボヤけ・揺れ・歪みを抑えているわけです。


但し非球面で補正できるのはひとつのカーブに対してだけ。ここがポイント。
ですので、乱視のない度数では360°全方位有効で、とてもコスパも良く最適なレンズだと言えます。(乱視があっても弱度の方には比較的有効かと…)
じゃあ、乱視が強かったり、近視・遠視でも度数が強度であったり、度数に左右差があったり…
そんな方によりオススメなのが『両面非球面レンズ』です。特に乱視の方…
乱視のあるレンズは簡単にいうと縦と横で度数が違う訳ですが、乱視のレンズの構造はレンズ内面の縦と横のカーブに差をつけることで作り出しています。
乱視が強くなるほど内面の縦と横のカーブの差が大きくなります。
通常の非球面(前面だけが非球面)ではひとつの方向しか補正出来ません。
そこで、外面と内面の両面を非球面にすることによって縦と横2つのカーブの両方を補正することによって、より快適はレンズとなる訳です。


ただここでは終わりません。
何故なら、乱視と言うのは縦と横で度数の違う度数なのですが、斜め方向も度数が違うのです。更にいえばカーブが違うのです。
例えばS -5.00 C -2.00 A 90°の場合
縦方向(90°)は-5.00Dの近視
横方向(180°)は-7.00Dの近視という目の状態で
この差-2.00Dを乱視の度数と言うのですが…
じゃあ丁度斜めにあたる45°(135°)方向はどんな度数か…
スコア表示するとこんな感じ

(手書きで汚くてすいません^_^;)
-5.00Dと-7.00Dの中間の-6.00Dとなる訳です。
更に言えば
5°10°15°20°30°…60°70°75°80°85°…
それぞれに細かく度数も異なり、細かくカーブも異なる訳です。
これまでご説明してきた非球面レンズも両面非球面レンズも良いレンズなのですが、【ひとつの非球面でひとつのカーブに対して】ですので、しっかり補正できてる方向は非球面なら1方向、両面非球面なら2方向でしかないのです。
乱視の度数が弱ければカーブの差も少ないですが、強くなる程差が大きくなり、斜め方向の見え方の質が落ちてしまいます。
そこで。
360°(実際には180°全方位)あらゆる度数あらゆるカーブに対し補正が可能なフリーフォーム(コンピュータ制御でのレンズ設計とレンズ切削)設計の『完全オーダーメイド非球面レンズ』が有効となるのです。
当店だとNikonの『シーマックス』carl zeissの『スマートライフ』という単焦点レンズです。
ハイエンドなレンズですのでお値段もしますが、その分見え心地は抜群です。
その方の度数によって効果が大きいと判断した場合はオススメさせていただいております。


もちろんご予算もあおりだと思いますので、その中で、お客さまが日常生活の中で快適にご使用いただける『良いレンズ、良いフレーム、良いメガネ』をご一緒に探すお手伝いが出来ればと考えております。
長くなりましたが今日はレンズの設計についてお話しました。それでは良い週末をお過ごしください( ´ ▽ ` )ノ
《ウエノ》
最新コメント