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一撃必殺!

2022年06月19日

南千里店

挑戦者の永瀬王座が先勝した棋聖戦の第2局が6月15日に新潟市西蒲区の「高志の宿 高島屋」で開催されました。


第1局目は壮絶な千日手の連続の末、永瀬王座が冷静に指し切って藤井棋聖に先勝しました。

本局は一体どのような盤上のドラマが待ち受けているのでしょうか。

第2局は永瀬王座の先手番。
戦型は角換わりからの腰掛け銀模様で序盤は進行していきます。

先に仕掛けたのは藤井棋聖でした。
8六歩と突いていき永瀬王座は同歩と取らずに同銀と上がります。
追手で返したのでここは研究の一手なのでしょう。
中央付近で銀交換から即4筋に銀を補充する永瀬王座。
ここまで消費時間は僅か8分。どこまでが研究範囲なのだろうか・・・。
対して藤井棋聖は更に時間を投入して考え、47分の長考で手薄な5筋とその先の先手玉を遠見から睨む角打ち。
しかしここでも研究とばかり1分すら使わず5筋を守るべく銀の直下へ角を補充していく。
ジリジリと時間を消費していく藤井棋聖に、研究範囲ですよとばかりに時間を消費せず進めていく挑戦者。深い研究がないとこうもテンポ良くは指せません。藤井棋聖が50手目を着手した時点で既に時間差が2時間に広がっていました。持ち時間4時間の短時間タイトル戦に於いて2時間差は結構な時間差ではありますが・・・。
昼食休憩を挟んで中盤以降は形勢は互角に推移していきます。
55手目2四歩と突いていく場面で永瀬王座は76分の長考をしますが、しっかりと相手の急所をおさえた突き捨てで、後手陣には嫌味が残った。
しかし徐々に後手が有利な展開となっていき時間差もいつの間にか埋まり、ほぼ同じに。

1筋の攻防を耐え、なんとか残り2分を維持しながら不利ながらも形勢を維持していく藤井棋聖。

そして、事件は起こりました。

113手目、永瀬王座は3二金と飛車取り王手をかけます。

ここは同飛の一手とし、まだまだ終盤戦が続くと誰もが思った瞬間。


1三玉。

1三玉!?飛車捨て!?
もちろん、形勢は大きく永瀬王座に傾きます。
ここで時間に余裕のある永瀬王座は一息入れて自玉の安全度をはかり玉を早逃げすれば何事もなく済んだのですが・・・


自ら金を打ち込んだ手前、目の前の飛車取りの誘惑には打ち勝てず、手拍子で3一金としてしまいます。

そして、藤井棋聖の手が駒台に伸びると、そこから本局の記憶に鮮烈に刻まれることとなる9七銀を打ち込みます!

玉の退路を封鎖する銀打ち。

一瞬で形勢は逆転。

え?あれ?っという顔をしながら盤面を見返し呆然とする永瀬王座。

そこからは藤井ワールドが炸裂し精密機械のような寄せが決まり139手にて藤井棋聖の勝利。
星をタイに戻しました。

こんな一撃必殺の手がタイトル戦で見られるとは・・・。

これは名局賞候補でしょう。

藤井五冠は次戦は22日のA級順位戦初戦、そして28日より豊島九段との王位戦を戦います。

ここからダブルタイトル防衛戦となる藤井五冠。

体調だけには気をつけていただきたいです^^

《タカダ》

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