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メトロポリタン美術館展~大阪展~ 前編

2021年11月21日

南千里店

コロナ禍で久しく開催されなかった絵画の展覧会ですが、やっと大型の展覧会が開催されるということで待ちに待ったこの時がやってきた!ということで18日に早速、大阪市立美術館へ出掛けてきました。


大阪市立美術館



入り口にはカラヴァッジョの作品がお出迎え。テンション爆上げですわ^^

メトロポリタン美術館展


アメリカ・ニューヨークにあるメトロポリタン美術館(通称メット)には現在200万点の作品が所蔵されております。その中で約2500点あるとされる世界的なコレクションの中から65点が来日しました。

2012年に開催された同展では130点の作品が集結しましたが、今回はメットの単独展としては作品のボリュームがやや寂しい感じもしますが、なんといっても全65作品中46作品が初来日なので、少数精鋭の人類の美の遺産が観られるとあって前評判はすごく高かったですね。

今回何故これだけの初来日作品が多いかと言うと、現在同館の天井などが改修工事中で、幸いにして展示中止となっている作品がこの度日本へ渡ってきたということでして、自分としては超ラッキーって感じです^^

珠玉の西洋美術のオールドマスター達の美の傑作の共演を楽しみたいと思います。

本展覧会は「信仰とルネサンス」「絶対主義と啓蒙主義の時代」「革命と人々のための芸術」と三章にて構成されています。

まずは、第一章『信仰とルネサンス』
イタリアのフィレンツェで15世紀初頭に花開き、16世紀にかけてヨーロッパ各地で隆盛したルネサンス文化は、神と信仰を中心とした中世の世界観に対して、それに先立つ古代ギリシア・ローマの人間中心の文化を理想とみなし、その「再生(ルネサンス)」を目指したものです。
中世の絵画では、キリストや聖母は平面的に超然とした姿で描かれ、神性が強調されていましたが、ルネサンスの絵画では、古代美術を手本として立体的に人間らしく描写され、 人物を取り巻く空間も、遠近法を用いて奥行きが表現されるようになりました。人間味あふれる古代の神々の物語を描いた神話画が、宗教画と並んで絵画の主要ジャンルになったことも、ルネサンス期の特徴です。また、ドイツやネーデルラントなど北ヨーロッパでは、 16世紀に宗教改革による聖像礼拝の否定を受けて、宗教画の需要は減り、神話画や肖像画が隆盛しました。


エル・グレコ《羊飼いの礼拝》
ベツレヘムで誕生したイエス・キリストを目にするために、羊飼いたちが訪れた場面を描いた絵画作品で、西洋の宗教画の主題として様々な画家の作品が存在します。
暗闇の中で誕生するイエス・キリストが発する聖なる光が周囲を明るく照らし出す。

さて、この主題に沿った歌が日本でもポピュラーソングとして昔から知られているのはご存知でしょうか?
そう『きよしこの夜』なんです。
きよしこのよる ほしはひかり すくいのみ子は まぶねの中に ねむりたもう いとやすく。
きよしこのよる み告げうけし まきびとたちは み子のみ前に ぬかずきぬ かしこみて。

『汚れなき夜に星は光り輝き、救世主である神の子は馬飼い葉桶の中で安らかに眠っておられる。
 天使から救世主の誕生を告げられた羊飼いたちは、神の子であるイエスの前でひれ伏し敬う。』

きよしこの夜は、まさにこの絵画の場面を歌ったものなんですねぇ。
余談ですが、きよしこの夜の日本語訳に「すくいのみ子は まぶねの中に ねむりたもう いとやすく」とありますが、自分が覚えている歌詞は「すくいのみ子は み母のむねに ねむりたもう ゆめやすく」でした。

これを読んでいるあなたは果たしてどちらの歌詞で覚えておいででしょう?


ルカス・クラーナハ(父)《パリスの審判》
これもドイツで人気の主題《パリスの審判》を描いた作品ですね。
ギリシャ神話のトロイ戦争の発端となった出来事で、ギリシャの全神々が招待された宴で唯一不和の女神エリスだけが招待されなかった(不和だしそりゃねえ・・・)のにムカついたエリスは、単身宴に乗り込み『一番美しい女神へ』と書かれた黄金の林檎を宴にブチ込みます。そしてその林檎を目にしたジュノー、ミネルヴァ、ヴィーナスの三美神が自分こそこの黄金の林檎に相応しいのだと争い始めます。
女の諍いに巻き込まれたくないゼウスはトロイ国王の王子であるパリスに選ぶよう命令します。(責任転嫁)
パリスも「えぇ・・マジかよ・・・」と思いながらも渋々選ぼうとしますがなかなか難しい。そこで三人の女神はそれぞれ裏工作を開始します。
ジュノーは「私を選んでくれたら戦争しても勝ちまくれるようにしてあげる」と。
ミネルヴァは「アシアの君主の座につけてあげる」と。
そしてヴィーナスは「めっちゃイイ女紹介するわ」と。
パリスは「女が欲しい!」と即決。ヴィーナスが見事黄金の林檎をゲット!
そしてそのめっちゃイイ女というのが・・・スパルタ王の妃ヘレネなのでした。
ヴィーナスは「ヘレネを攫ってきたらあんたのこと惚れるようにするから」とバリスを唆し、ヘレネをマジで誘拐させる。
これにブチギレたメネラオス王はギリシャの英雄を集めてトロイに攻め込みます。
結局この戦争は泥沼化して10年も続きますが、最後は有名なトロイの木馬作戦でギリシャ軍が勝利。
その戦争のキッカケを作ったのが黄金の林檎事件なのです。


ラファエロ・サンツィオ《ゲッセマネの祈り》
最後の晩餐の後に裏切りを悟ったイエスは、弟子を連れてオリーヴ山のゲッセマネの園へ向かい、いずれ訪れる磔刑での死の恐れを神に熱心に祈りますが、そんな師匠の苦悩を知ってか知らずか弟子のペテロ、ヨハネ、ヤコブはすやすやと眠りについているという緊張と緩和の対比が見て取れる主題をモチーフにした作品です。
宗教画の巨匠ラファエロの若き日(20~21歳)の作品で、この頃から繊細な筆使いが素晴らしく、画面内の目線誘導や配色など天才の片鱗が見て取れます。
しかし、キリストの頭上に描かれている聖杯を手にした赤い天使は後世の他の画家に加筆されたもののようです。

・・・すいません。久しぶりなのでテンションが上がってしまい長々と書き連ねてしまいました。
第二章、第三章は次回に、ということで・・・^^

《タカダ》

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