本のお話
2021年03月29日
一瞬の夏
沢木耕太郎
元東洋ミドル級王者、カシアス内藤が四年ぶりに再起する。
再び栄光を夢見る元チャンピオン
作者の沢木耕太郎がプロモーターとして関わる
悲運のボクサーのカムバックに、男達が人生を賭けたノンフィクション作品でした。
東洋タイトル戦の前日まで生活のため働く内藤
最後に
〈 内藤のアッパーは朴の顎に、朴のフックは内藤の頬に
二つの血の色をしたグローブは、一直線に向かっていった。
二本の腕が激しくこうさし、内藤のアッパーが朴の眼前をかすめ
天井に向かって流れたのがはっきりと映った時、朴のフックが
内藤の頬に吸い込まれるように入ってカウンターとなった 〉
負けて良かったかも知れない、いや負けて良かったのだ。
興奮する作品でした。
《 フジイ 》
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