
慈雨
柚月裕子
夢の描写から始まる。
群馬県警を、定年退職した神場智則はかねてより念願だった
四国巡礼を実現しようと妻の香代子とともに一番札所のある
徳島を訪れる。
八十八ヶ所を一気に巡ろうと、ゆうにふた月はかかる〈 歩き遍路 〉で
結願に、
神場夫婦を駆り立てるものは何か。
読み進めて行くにつれ、夢から始まる刑事としての悔恨が
15年前に自分が犯した過ちを・・・・・・
晴れた空から、雨粒が落ちてくる。
雷雨でも豪雨でもない、優しく降り注ぐ慈しみの雨、慈雨だ。
最後に優しく締めくくってました。
《 フジイ 》
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