ウルトラソニック・バス!
2019年03月03日
国際博覧会(通称万博)が日本で初めて開催されたのは1970年、人類の進歩と調和をテーマにした大阪での万博は約半年の開催期間に6400万人以上が来場しました。
総勢77カ国が参加した万博会場を埋め尽くすパビリオンでの展示品の中でも、日本を代表する企業パビリオンから、近未来の生活スタイルを予感させる様々な展示作品が登場しました。携帯電話の原点となったワイヤレステレフォンや、今はレトロフューチャーとして人気のある相澤ロボットなど、当時の最先端の技術が詰まっていました。
その中でも、もっとも生活に身近に感じられたものが、三洋から展示された『ウルトラソニックバス』という全自動人間洗たく機(!)なのです。
そもそもこの人間洗たく機は万博出品に合わせて開発されたものではなく、三洋の洗たく機事業部で先駆けて研究開発が進められていたもので、日本人の「いい湯だな」に通ずる生活感情に抵抗なく受け入れられるように人間工学とフューチャリングデザインに基づいた設計となっているとのこと。
当時は未来=流線型という認識が強かったようで、このウルトラソニックバスも曲面で構成されたデザインとなっておりますね。
機能としましては、かかり湯から始まり、洗いとマッサージ、あがり湯、そして乾燥となんとたった15分間で全身ピカピカに仕上がるのです。
しかし、日本人の「いい湯だな精神」と短時間入浴には少々感覚的なズレがあるような気がしないでもありませんが・・・
とにかく画期的なこのお風呂・・・もとい人間洗たく機は当時のパビリオンでも人気の一つとなったようです。
大阪万博で人気を集めた人間洗たく機。2025年の大阪万博が決まって、'70年の万博を新たに見直す機運が高まってきており、この人間洗たく機をもう一度見たいという要望もあり、再び公開されることとなりました。大阪・門真市にあるパナソニック・ミュージアムで常時展示されることが決定!
このウルトラソニックバスを実際に見たい!という方は是非!
そうそう、三洋は今では当たり前になった、特に勾配の多い地域にお住まいの方の日常生活には欠かせないものをこの当時から開発していました。
私もお世話になっている『電動自転車』です。
《タカダ》
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