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本のお話

2017年09月03日

南千里店

ガッツン 伊集院静

山口から上京してきた貧乏学生のユウト、料亭の娘、マチコ。
エリート官僚を目指すカズマ。

生まれも育ちも全く違う三人が東京、神楽坂の街で出会った
三人が麻雀を通して成長してゆく過程を物語に

遊びを通して生きることの教えを説いた小説です
心に響く言葉が随所に出てきます。

冒頭にこの一文が書かれていました。

人の一生のうちでさまざまな坂を登り下りするが、〈 青春坂 〉
というものがあったら、その坂は血をたぎらせて一気に登りつめる坂である。
ところが世間、浮世というものは若者に一直線の道など用意してくれはしない。
曲がりくねっているのはいい方で、時には大きな岩や怪しい池があらわれて、
ぶつかったり、はまりこんだり、その挙句に気がつけばゴロゴロと
元来た道を転げ落ちているのはざらにあることだ。
それでも〈 青春坂 〉は、転んでも、振り出しに戻っても、また頂上を、
てっぺんを目指して駆け出せばいい。
そうして目の前に何者かが立ちはだかれば、ガッツン、と正面からぶつかればいい。


いろんな人との出会いを通して成長いてゆく過程を描いた作品です。


《フジイ》

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