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太陽を浴びると近視になりにくい?

2017年07月16日

メガネのセンリ

いつもメガネのセンリ・ブログをご覧いただきありがとうございます。

先日メガネ屋ばかりの集まりに行ってきました。
当然、メガネや目にかんする話題ばかりで盛り上がります。
そのネタの1つに昨年末に発表された話題だそうですが
私の知らなかったのがあったのでご紹介します。


慶應義塾大学 医学部眼科学教室(坪田一男教授)、
光生物学研究室(主任研究員:栗原俊英特任講師)の鳥居秀成特任助教らは
ヒヨコを用いた動物実験とヒトの臨床研究を通じて
波長が360~400nmの光(バイオレット光)が
近視進行(眼軸長伸長)を抑制することを世界で初めて発見した。




近視が発症/進行する原因は不明であり
現在、世界の近視人口は増え続け2050年には
約50億人にも上るという予測も報告されている。
これまで屋外環境が近視進行を抑制できることが
複数の疫学研究や動物実験から指摘されていたが
何が近視進行を抑制しているのか
またはそのメカニズムについては解明されていなかった。

今回研究グループは、屋外環境に豊富にある
バイオレット光に着目し、実験近視モデルとして確立している
ヒヨコを用いて研究した。
その結果、バイオレット光を浴びたヒヨコの目の近視進行を
抑制する遺伝子として知られている
「Early growth response 1(EGR1)」
が上昇していることが分かり、バイオレット光が
近視進行を抑制するメカニズムとしてEGR1が関与している可能性を
明らかにした。

また、ヒトの臨床研究からも、バイオレット光を透過する
コンタクトレンズを着用している人の方が
透過しないコンタクトレンズやメガネを着用している人よりも
眼軸長伸長が抑制されていることや、
メガネを装着していると近視が進行することが示唆された。

さらに、日常的に使用しているLEDや蛍光灯などの照明には
バイオレット光がほとんど含まれておらず
メガネやガラスなどの材質もバイオレット光を
ほとんど通さないことが分かった。
つまり現代社会においてバイオレット光の欠如が
近視人口の増加に関係していると結論付けた。



ちなみにPCやスマートフォンから出ていて
疲れ目の原因になると言われるブルーライトは定義上
波長が380nm~500nmの光とされており、
バイオレット光の波長の一部もこれに含まれることになります。

一概に短波長の光が目に悪いとも限らない様です。

今後の研究を注視していかなければ…


《なかお》


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