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ピ ピカソ!

2015年05月15日

南千里店

先日、ニューヨークにてクリスティーズの競売にかけられたパブロ・ピカソの絵画「アルジェの女たち」が1億7936万5000ドル、日本円にしておよそ215億円という美術品としては史上最高額で落札されました。



人によって様々ですが、「アルジェの女たち」と聞くと、私はルーブル所蔵のドラクロアの作品を連想してしまいます。



どこか官能的な雰囲気を醸し出す女性たちの退廃的日常を切り取ったオリエンタリズムな作品です。
ピカソもまた、この作品に影響を受けて後に、前述の通り高額で落札された「アルジェの女たち」を含む15の連作を残しています。
ピカソの「アルジェの女たち」は独特の絵画手法である「キュビズム」を用いて制作されています。
キュビズムとは、まだキュビズムという概念が無かったセザンヌの作品が出発点であると考えられ、多角的立体的手法で描かれたそれらの作品は、後のピカソやブラックが多大な影響を受けることになります。

1880年代前後の印象派とポスト印象派、あるいはキュビズムをめぐる美術史観は、興味が無いとなんのこっちゃ?となってしまいますので大雑把に紹介しますが、要は一点透視遠近法が主流の時代に超異端な分析的多角的視点で描かれた変テコな絵に、当時の美術界から嘲笑を浴びせかけられたが、後にその作品が現代美術として評価されたと言うわけです。

旧来、先駆者が投じる一石は停滞する時代の目に新しい波紋の広がりを見せるのは後の世になることが多いです。
現在では情報伝達速度がほぼタイムリーと言って良いのでそういったジレンマはありませんが、本質を見極める前に飽きることもまた早いのではないでしょうか。

本題に戻って、ピカソはその生涯において美術史史上もっとも多くの作品を残した美術家として有名であり、ギネスブックにも載っております。
およそ1万3500点の油絵と素描、10万点の版画、3万4000点の挿絵、300点の彫刻と陶器を制作したということですから、まさに生涯のすべてを美術製作に費やしたと言っても過言ではないでしょう。
作品で有名なものではよく中高の美術教材の表紙や挿絵に載っている「泣く女」や「ドラ・マールの肖像」「ゲルニカ」などが挙げられます。

そして、ピカソの洗礼名も寿限無よろしく長いです。
パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ファン・ネポムセーノ・マリーア・デ・ロス・レメディオス・クリスピアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ルイス・ピカソ

長すぎるわ!

あ、あとタイトルのピ ピカソは打ち間違いとかじゃありません。
昔懐かしいポンキッキーズで流れてた「ピ ピカソ」の歌詞が浮かんだもので・・・^^;(誰も知らないだろうな・・・)


《タカダ》

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