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カマキリの目と3Dメガネ

2014年05月11日

メガネのセンリ

いつもメガネのセンリ・ブログをご覧いただきありがとうございます。

カマキリはいくつものレンズを持つ個眼が集まることで図形を認識する
複眼を持っていますが、脳は認識した3次元的な物体を人間と同じように
処理しているのか?ということを調べるため、世界最小の3Dメガネを
カマキリにかけさせて脳の動きを調べるというプロジェクトが
行われています。


これが実験に使われたカマキリ。実験が行われる時以外は
3Dメガネをはずした状態で昆虫室で飼育されています。



世界最小の3Dメガネをかけている様子を正面から見るとこんな感じ。
なお、3Dメガネは蜜ろうで固定されているので、取り外しが可能です。



実験ではメガネをかけたカマキリをコンピューター画面の前に置き…
画面上で獲物となる映像を動かします。


これはイギリスにあるニューカッスル大学のジェニー・リード博士が
率いるチームによる研究。

カマキリがどのようにして物体を3次元的に認識しているかを
明らかにすることで、コンピューターやロボットの3D認識や
奥行き感覚を進化させるのが目的です。

「カマキリの脳は小さいのですが、彼らは複雑な視覚を持っており、
恐ろしいほどの能率で獲物を捕まえます。
カマキリが世界を知覚しているかを研究することで我々は多くのことを
学べます」とリード博士。
「カマキリに3Dメガネをかけさせて映像を見させる」という実験は、
カマキリなどの複眼を持つ昆虫の脳が、人間や猿といった単眼を持つ
脊椎動物と同じプロセスで動くオブジェクトを認識できるかどうかを
判断するために行われたもの。

人間が3Dメガネをかけて映画を見ると映像が立体的に見えますが、
同じ方法をカマキリに試したところ、カマキリは2次元の映像を
3次元のものとして捉えることができると分かりました。

まだ結論は出ていませんが、カマキリが3Dビジョンを人間とは別の方法で
処理しているとしたら、現在ロボットに使われている3Dプログラミング
よりも簡単なアルゴリズムを作りだせる可能性があります」
と語りました。

発明とはいつも発想を変えることによって生まれます。
痛くない注射針も蚊の口を参考にできたものですから…

将来の3D メガネもカマキリ発想がスタンダードになっているかも
知れませんね。

《なかお》

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