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「話題になった東大祝辞」

2019年04月17日

千里中央店

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皆様こんにちは。


先日、ニュースで知ったのですが、4月12日に開かれた東京大学・入学式での上野千鶴子氏(70)の祝辞が話題になっていました。





東京大学名誉教授の上野氏は日本を代表するフェミニストの1人であり、「女性学」や「ジェンダー研究」の第一人者なのだそうです。


上野氏は、祝辞前半で東京医科大学が女子受験者を差別していた入試不正問題に触れ、「あなたたちはがんばれば報われると思ってここまで来たはずです。ですが、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。」とおっしゃられ、他にも 「がんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。」と言い、社会に根付く構造的差別に目を向けるよう求めました。

さらに、東大入学者の女性比率が「2割の壁」を超えないことを挙げ、「社会に出れば、もっとあからさまな性差別が横行しています。東京大学もまた、残念ながらその例のひとつです。」と指摘。

入学式の祝辞としては前半部分は中々に攻めた内容で、凄いことをおっしゃってるなと感じましたが、後半部分では以下の様におっしゃっておられます。

“あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。”

“あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと…たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。”

“あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。”

“あなた方を待ち受けているのは、これまでのセオリーが当てはまらない、予測不可能な未知の世界です。これまであなた方は正解のある知を求めてきました。(中略)あなた方には、東大ブランドがまったく通用しない世界でも、どんな環境でも、どんな世界でも、たとえ難民になってでも、生きていける知を身につけてもらいたい。
大学で学ぶ価値とは、すでにある知を身につけることではなく、これまで誰も見たことのない知を生み出すための知を身に付けることだと、わたしは確信しています。
知を生み出す知を、メタ知識といいます。そのメタ知識を学生に身につけてもらうことこそが、大学の使命です。
ようこそ、東京大学へ。”

後半部分で心をつかむ、人によっては心にガツンとくる言葉でしっかりまとめて、“ようこそ、東京大学へ”で締める。
ネット上でも賛否両論あるみたいですが、聞く人の心を揺さぶる内容だったのではないでしょうか。




《マスヤマ》

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