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ルーブル美術館展〜肖像芸術ー人は人をどう表現してきたか

2018年10月22日

南千里店

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大阪私立美術館にて開催されている『ルーブル美術館展〜肖像芸術ー人は人をどう表現してきたか』を観覧してきました。



ルーブル美術館展は日本では過去幾度となく開催されてきました。
肖像芸術にスポットを当てたものは、1991年に国立西洋美術館で開催された『ルーヴル美術館特別展:肖像表現の展開』が初出でしょうか。更に過去に開催していたらすいません・・・。



大阪私立美術館は天王寺動物園の裏手に位置します。
北側には茶臼山があり、真田幸村の本陣が敷かれた場所となります。


早速ルーヴルの顔とご対面です。

本展覧会は古代メソポタミアから19世紀ヨーロッパに至る芸術の歴史の中で、最も長い歴史を持つ肖像にスポットを当てて、肖像の社会的な役割や表現上の様々な特質を浮き彫りにしています。
まさに、『ルーヴルの顔』が一堂に会したわけです。

肖像の起源は古代エジプトに遡ります。所謂ミイラマスクです。エジプトでマスクとくれば、思いつくのは皆さんお馴染みのツタンカーメンの黄金のマスクですよね。

死者の顔を理想化するマスク。
写実的性を重視して人の記憶に残すためのマスク。

この2つのマスクから今展覧会は始まります。

そしてここからは人の記憶に残り、自らの存在を世に知らしめその永遠性を後世に残すための肖像としての作品が展示されていました。

当時の『権力の顕示』のための肖像芸術は、良くも悪くも一般庶民には縁遠い、王侯貴族や高位聖職者のみが制作できた特権的なジャンルでした。
しかし、ルネサンス以降のヨーロッパでは次第に社会の近代化にともなって肖像のモデルの裾野が広がっていきました。
肖像に時代のモードに即した衣服や装飾品が取り入れられ、モデルの人柄や個性、そして彼らの一瞬の生の輝きを伝える役割を果たしました。
様々な形で残されてきた『人の表現』の作品で気になったものを紹介します。


《墓碑肖像》ギリシア、マケドニア、テッサロニキで制作 2世紀〜3世紀ごろ
石碑に彫られている顔は全員同じ顔に見えます。
上部の顔は両親、そして下はその子供たち。家族に絆を後世の人や神にさえも記憶に残すのが目的なのだそう。
ひと目で家族とわかりますもん。数千年の時を経てその行為は成功ですね。


アントワーヌ=ジャン・グロ
《アルコレ橋のボナパルト(1796年11月17日)》
ナポレオンの肖像画といえば、白馬に跨って天を指差す絵《ベルナール峠からアルプスを越えるボナパルト》が有名ですが、こちらは796年、イタリア遠征軍総司令官に抜擢されたナポレオン・ボナパルトが、同年11月15日から3日間、北イタリアのアルコレでオーストリア軍との戦いを指揮し、勝利を収めます。27歳の若き将軍は、アルコレ橋の上で立ち往生する兵士たちを見て、三色旗を掲げて橋に突進し、士気を高めたと伝えられています。この勇姿を表したのが本作です。


フランス王妃マリー=アントワネットのお気に入りの女流画家、エリザベート・ルイーズ・ヴィジェ・ル・ブランの描いた女性の肖像画。
リラックスした表情と柔らかな物腰は、同じ女性という立場でこそ表現できたものでしょう。


ヴェロネーゼによる《美しきナーニ》
ティツィアーノ、ティントレットと並んでルネサンス後期の偉大なオールド・マスターです。
ヴェロネーゼの典型的な作品である大判の物語性のある歴史画や宗教画とは違って、『コード』を踏襲した肖像になっています。
コードとは、絵のモデルの装いや仕草、立ち居振る舞いなどでその人物を表現することで、例えばこの作品の女性は金髪で、金髪は美人の条件であり、身につけている美しい金の宝飾品は彼女が裕福である証、胸元が広く開いたドレスと指輪は、当時の既婚の女性にのみ許される服装で、胸に手を添えた仕草は夫への忠誠を表している・・・など。


ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル《フランス王太子、オルレアン公フェルディナン=フィリップ・ド・ブルボン=オルレアンの肖像》
・・・いや、この肖像画が目に飛び込んできたとき、真っ先に脳裏に思い浮かびましたね・・・
『シュッとしたミ○キーやん!』って。
頭の毛といい服装の色といい白手袋といい・・・ホンマにちょっと笑いを堪えるのに必死でしたわ・・・。


フランツ・クサファー・メッサーシュミット《性格表現の頭像》1771-1783年の間
固く瞑った両目に深々と彫り込まれた目尻の皺、しかめっ面のこの頭部像を制作したメッサーシュミットは、このほかにも変顔の頭部像をたくさん作っております。うーん、謎・・・。



アルチンボルドの《春》と《秋》です。
自分自身での、今回の期待値大の作品でした。
奇想の画家であるアルチンボルドは詳細に描かれた動植物や日用品、書物や様々なモノを組み合わせて、ミクロな視点では写実的な静物画でありながらマクロな視点で見ると色彩、構成のバランスの優れた肖像画としての一面を併せ持つ独特なデザインセンスの持ち主で、奇想絵画好きの自分には垂涎の実物を目にすることができて満足です。


ルーヴルの展覧会の物販スペースはいつも気合が入っています。
今回もルーヴルのちなんだ多種多様なグッズが販売されておりました。
自分は通常は展覧会図録と気に入った絵のポストカードしか購入しないのですが、今回はネーミングセンスに惹かれて購入したものがありまして、それがこの商品


ルーブルッ子!
鎌倉紅谷が販売しているクルミッ子という商品をルーヴル美術館展限定のパッケージにしているのだそう。
関西人にはあまり馴染みのないクルミッ子なので、ちょっと気になって購入しました。
自家製バターにクルミとキャラメルを挟んだお菓子です。


メインフロアではなりきりルーヴル肖像やルーヴルの顔等がセッティングされていました。複数人で来るとこういうのは楽しいんじゃないでしょうか。

さて、せっかく天王寺まで足を運んだんだからと、帰りに際に目に入った通天閣を目指して新世界をぶらつくことにします。


日曜日に新世界に足を運ぶことは初めてでしたが、思ったよりも人は多くなかったです。っていうか外国人のが多かったですが。

通称づぼらや通りを抜けて通天閣の下をくぐって日本橋方面へ。


流石に日本橋のほうが断然人がごった返しておりました。
最近日本橋には行ってなかったんですが、トレカショップがメチャ多くてびっくりしました。
そのままブラブラと歩いてなんば駅から帰路につきました。

明日は京都の龍谷ミュージアムで開催されている秋季特別展「水木しげる 魂の漫画展」へ行ってきます。
楽しみです。

《タカダ》

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