海馬 動物小説集
吉村 昭
闇にひらめく 《 鰻 》
研がれた角 《 闘牛 》
蛍の舞い 《 蛍 》
鴨 《 鴨 》
銃を置く 《 羆 》
凍った眼 《 錦鯉 》
海馬 《 トド 》
特に印象深かったのが《 闇にひらめく》この作品でした。
歴史小説の資料蒐集に愛媛県宇和島市に行った時に必ず寄る食堂の
主人の話しをヒントに書いたそうですが、
鰻を捕獲するのにいろんな方法で捕まえるところを読み進めるうち
子供の頃の思い出が蘇り、シラスをとって遊んだり、ヤスでついたりした
映像が浮かびました。
生き物を仲立ちにして、自然とともに生きる人びとを描いた作品でした。
《 フジイ 》
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