特別展「没後100年・宮川香山」
2016年07月29日
特別展「没後100年 宮川香山」・・・へ、行ってみました!!
恥ずかしながら私は「宮川香山」という陶芸家を知りませんでした。
妻に誘われて、中之島にある ”大阪市立東洋陶磁美術館” へ・・・
行くまでは知らない陶芸家なので、気乗りがしませんでしたが~~~
行ってみて感動!!! 世の中にこんな陶芸品があることを知り、
目の当たりに出来た感激で、幸せを感じました。
日本が幕末、明治維新と激動期を迎える少し前に、ヨーロッパでは
19世紀後半から万国博覧会が開催され、多くの国が威信をかけた
産業品を出品し、華やかな万博全盛期を迎えた頃、
日本も1867年のパリ万博から浮世絵などを出品し、
それらはジャポニズムとしてヨーロッパの芸術活動に
多大な影響を与えました・・・新しい時代の始まりです。
初代:宮川香山(1842~1916)は、こうした激動期に陶磁器の作製のため
1870年(明治3年)に、生まれ故郷の京都から横浜に移り
「真葛(まくず)焼」として京焼の伝統を踏まえた作品や、
緻密に装飾された「高浮彫(たかうきぼり)」などを、
1876年(明治9年)のフィラデルフィア万博から次々に発表しました。
数多くの受賞を果たし、”マクズ・ウエア”として絶賛され
その後、釉薬や中国古陶磁の研究に邁進し、成功を収めました。
日本には彼の、数々の重要文化財に指定された作品があリます。
高浮彫とは・・・当初、薩摩焼を研究して作品を製作、しかし薩摩焼は
金を大量に使い制作費に多額の資金が必要なため高浮彫と云う
新しい技法を生み出した。
金の代わりに精密な彫刻を彫り込むことで新しく表現方法を確立。
宮川香山とは、そんな経歴を持たれる人物だそうです。
さて、その作品の数々ですが、
重要文化財に指定された代表作が『高取釉高浮彫蟹花瓶』
写真では解りませんが、蟹のお腹の下にもう一匹の蟹がいます!!
他にも花瓶のくぼみに ”鬼” や ”蛙” を作ってみたり・・・
遊び心満載の作品ばかりです。
自宅には「鷲」「鷹」「鶉」などの猛禽類や、「熊」まで飼っていたそうです。
それらの動物たちや鳥たちの作品は、こんなに細かく作っているのに
焼く時になぜ割れないんだろうかと??? 凄い技法です。
一つの作品を作るのに6年かかったのもあるようです!!
漏れ聞いた話では、現代の陶芸家が再現しようとしたんですが、
謎が多くて、なかなか上手くいかなくて諦めた技法もあるとか・・・
凄い話ですよね。明治時代の名工の方が現代の職人より優れているなんて・・・
宮大工さんや、築城の技術なんかもそんな世界ですよね!!!
私のつたない文章では芸術品を表現することは出来ませんので
写真をいっぱいアップして、お終いとします。
まぁ、偶には分からないまでも ”芸術品” を観賞し
自分自身のスキルを上げたいと思います・・・・・
《タケナカ》
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